レ・ミゼラブル2007
いやぁ、今日は本当に暑かったですね。都心では39℃まであがったとか。
そんな都心に今日は行ってきました。そう、帝国劇場へ。
前回帝国劇場に行ったのはマリーアントワネットを見に行ったときだったので4月か5月なので2ヶ月ぶりくらい。
さて、何を見に行ったかというと「レ・ミゼラブル」ですよ。はじめて見に行ったのは何年前だろう、2001年の公演だったかな。それからもう何回も見に行っている大好きな演目ですが、今期の公演は実ははじめて。ようやく見に行くことができたのですよ。
12時開演のところ帝国劇場に11:59につくという大失態を犯してしまったのですが、幸い場内の灯りがまだついている時間で周りの人に迷惑をかけることなく座ることができました。では、今回のキャストデータを。
レ・ミゼラブル 7月28日 マチネ12:00開演 三井住友VISAカード貸切公演
ジャン・バルジャン 山口祐一郎
ジャベール 今 拓哉
エポニーヌ 新妻 聖子
ファンテーヌ 山崎 直子
コゼット 富田 麻帆
マリウス 泉見 洋平
テナルディエ 安崎 求
テナルディエの妻 森 久美子
アンジョルラス 東山 義久
見終わった感想ですけどね、だいぶ洗練されたなと。2001年から毎回欠かさずに見ていますが、今までのいいところ、悪いところをうまく組み合わせて新しいものを作り出したという感じ。具体的には2幕冒頭、ガブローシュの死ぬシーン等。バリケードで学生たちが再登場するシーンでのアンジョルラスの雄叫びが無くなってしまってちょっと残念でしたがこれも流れから考えるとまぁ、納得なもの。音楽に「貯め」が多くなったのも今回の特徴かなぁと。指揮者とオケ、歌手のあわせが大変だったんじゃないかなぁと思いました。
さて、個人の感想ですが、まずはプリンシパルたち。バルジャンとジャベールの組み合わせは前にも見たことがある最強コンビ、山口さんと今さん、なんだか2公演前のあの、熱いバルジャンが復活していて見ていてとっても興奮しましたよ。あの美声でのシャウト、たまらないものがあります。コゼットに「私の子だ」と言うシーンでなんだかじーんとしてしまった。今まで山口パパではそんなこと思ったこと無かったのに。
今さんはやっぱりいつみても安定していてかっこいい。バルジャン親子を取り逃がしてしまったときの演技がさらによくなってました。うーん、ほんとかっこいいぞ。
ファンテーヌは初見の山崎直子さん。まぁ、ファンテーヌはこんなものかなぁと。岩崎さんのような抜群の歌唱力、高橋さんのような独特な声質があるわけでもなく、普通の印象。
エポニーヌはMAでも大変に感動させてもらった新妻さん。例のオンマイオウンでは抜群の歌唱力を存分に堪能させてもらいましたよ。彼女の何がいいってどの音域でもストレスのないのびを持つ声なので安心して聞いていられるんですよ。繊細な演技もとってもよくてやっぱりボクは彼女の歌、演技が好きなんだなぁと再認識。
コゼットは富田麻帆さん。某趣味のある人にはご存じ富田さんなのですが、やっぱりコゼット役をやるとあのような声質に強制されてしまうんだなぁと。地声で歌ってくれたらボクみたいな観客のハートをわしづかみなんですけどね。過去にも地声がかわいい(tohkoさんとか)のにもったいないって書いた覚えがある・・・
そんなコゼットですけど、剱持さんのようなタイプのコゼットで文句のつけようがなかったですよ。これならレミファンも納得なんじゃないかな。
マリウス、実は1幕終わりまで誰だかわかっていなくって「いやぁ、今日のマリウスの人、泉見さんに似ているなぁ」って思っていて誰だろうと香盤表をみてがくっときたという。だって、出てるって知らなかったものだから。相変わらずの熱いマリウスはスカッとしますね。気持ちのいい歌声、演技にさわやかマリウスの称号をあげたいくらい。ダンスオブヴァンパイアでの情けない姿は全くないです。エンプティチェアの歌い方、はじめてレミゼにのったときはうわぁって思うくらい安定感のないもの(でも、それが逆に感情を表したものでそれも好きでしたが)だったのですが、今回のマリウスは感情が不安のない歌声に完璧にのっていてよかった、本当によかった。
アンジョルラスは東山さん。ビブラートをかけないまっすぐなアンジョルラスでちょっと違和感あり。だって、岡さんや坂元さん、岸さん、子鈴さん等はぐりんぐりんなビブラートでうひょーって感じなのであそこまでまっすぐに声伸ばされると変な感じしちゃったのですよ。でも、声量があるのとかっこいいので頼もしいアンジョにみえました。見えたけれどボクの好きなタイプでは無かったかなぁ。やっぱり坂元さんみたいにこれでもかって声を張って欲しいわけで。
テナルディエ夫妻はどちらも初見で安崎さんに田中さん。始まる前、安崎さんはどうしても風と共に去りぬのハミルトンの役を思い出してしまってどうなってしまうのだろうと心配だったのですが、いやぁ、やるもんですねえ、ちゃんとテナルディエしてました。所々に漏れ聞こえてくる美声が、あぁ、安崎さんだと再認するのですが、いやらしいテナルディエの役を完璧に演じていました。結構好きかもしれない。安崎さんのテナは7月までみたいなので見られてよかったです。
田中さんは迫力はあまりありませんでしたが、ファンテーヌと同じで、他のキャストのテナ妻(特に森久美さん)の印象が強すぎでちょっとかわいそうかなと。でもよかったですよ。
全体の印象ですが冒頭にも書きましたがだいぶ洗練されたという第一印象。テンポ感がほんとに微妙だけどよくなったし、よりいっそう作品の持つ魅力が引き出されたという感じ。
オケメンバーがほとんど入れ替わったせいもあるのかオケの印象もだいぶかわり、なんだか味気ない演奏に聞こえたのがちょっと残念ですが、舞台上が熱いので相殺されてちょうどいいのかもしれない。
カーテンコールでは三井住友VISAカード貸切公演ということで今さんと山口さんのスピーチがあり場内を沸かせていました。三井住友VISAカード♪
またみたいなぁ・・・真綾ちゃんエポニーヌ、禅さんのジャベール、菊地美香ちゃんのコゼット、橋本さんのバルジャンみてねーぞ、と。
ってことで、実は幕間に劇場外にでてチケット売り場にて追加チケットを買ってきてしまいました。ちょうど自分のスケジュールがあいている日でB席があいていたので8月6日と7日のマチネを。これで今期のキャストのほとんどを見ることができますよ。何人か見られない人がいますが、次回公演でも見られそうな人だったり、興味の無い役だったりするのでまぁいいかな。
そんなたんたんのレ・ミゼラブル観劇記でした。次回は8月6日。それまでごきげんよう。