マリー・アントワネット

ミュージカルを見に行ってきました。演目は涼風さん主役の「マリー・アントワネット」久しぶりに帝国劇場です。

いつも通りB席の一番安い席で帝劇最後列階段上なんですが、これがまた好きで、会場全体を見渡せるし、後ろに人がいないし、自分の前には人がいない(階段の真上の席)なのでリラックスして見られるのでお気に入りなのです。

さてさて、今回の演目は「マリー・アントワネット」。原作もだいぶ有名で「パンがなければケーキを食べれば」という台詞がとっても有名な、アレです。

2006年11月3日 マチネ 帝国劇場

マリー・アントワネット 涼風 真世
マルグリット・アルノー ☆新妻 聖子/笹本 玲奈
アニエス・デュシャン 土居 裕子
アクセル・フェルセン 井上 芳雄
ルイ16世 石川 禅
ボーマルシェ 山路 和弘
オルレアン公 郄嶋 政宏
カリオストロ 山口祐一郎
ロベスピエール 福井 貴一
ローズ・ベルタン 春風ひとみ
ラパン夫人 北村 岳子
ランバル公爵夫人 河合 篤子
ベメール/エベール 広田 勇二
ラ・フェルテ tekkan
ギヨタン博士 佐山 陽規
ロアン大司教/レオナール 林 アキラ

ミュージカルを見ない人はさっぱり、かな?まー涼風さん、高嶋さんはご存じでしょう。
ボクはこのキャストの中で新妻さん、石川さん、山口さんが大好きなので、とっても楽しみにしていたわけなのでした。

観劇しての感想ですけどね、まずは新妻さんの進化ぶりがものすごいなぁということ。レミゼのエポニーヌ、ミス・サイゴンのキムの時もまぁ、ボクの好きな歌い方だったわけですが、今回のマルグリットでは、ビブラートが普通のビブラートになっていてつぼツボ!今まではいわゆるちりめんビブラートだったのですよ。それも悪くないのですが、エポニーヌの時にはちょっと気になってしまっていたわけですが今回はそれもなし、ブラボーです。
マルグリットが民衆を奮い立たせる、そんなシーンで歌われる歌では高い音(highEとかFとか)も全く外すことなく、しかも裏声ではなく地声で歌い上げてしまうというもうたまらない歌声。とっても爽快でした。ダブルキャストの笹本さんの方も12月に見に行く予定。比較が出来るのが面白いですね、ほんと。またミス・サイゴンがあるわけですが、新妻さんのキム、またみたいです。

曲に関してですが、エリザベートモーツァルトと同じ作曲家だからなのか、曲調がだいぶ似ているところがありましたね。弦のアルペジオの前奏で始まる曲なんて、突然モーツァルトが自白を始めるんじゃないかとか、全員で出てきてベースの刻みが始まるところなんて「ミルク!」って叫ぶんじゃないかとか、ボーマルシェの代わりにオルレアン公(高嶋政宏さん)が狂言回しをし始めるんじゃないか、そんな風にドキドキする場面が多々ありました。コード進行が単純だからなのかなぁと。

カリオストロの山口さんの役どころがいまいちつかめなかったかなぁと。パンフをみると魔術によって市民を煽動みたいなことかかれてますが、はて?立場としては狂言回しなのかなぁと思いました。でも、狂言回しはボーマルシェだよなぁ・・・でも、あの麗しき美声を聞くことが出来たのでよし。

あー主役の話を忘れていました。涼風さんのマリー・アントワネットはさすがってところですかね。始まってすぐはこの作品ってコメディ?っていうのりで演じていた涼風MAですが、後半に入るにつれてすごみがでてきてぞくぞくっとしましたよ。この役、一路さんにも出来そうって思ったのは内緒。

通して感じたのは物語がやや難解なところですね。原作を読み込んでいることが前提な作りになっている感じがしました。3時間に納めるのが難しかったのかなと。井上さんフェルセンの立ち位置が結局最後までわからなかったですし(あとで聞いたら浮気相手だったらしい)マルグリットの心情がどうにもわからない。あんたはマリー・アントワネットの敵なの?味方なの?と。

12月の笹本マルグリットまで復習して楽しみにまっていようと思います。

それにしても大司教役といえば林さんと定着してますなぁ・・・