根性旅行記特別編 名古屋経由富山行きの旅2 2001/11/28−29(宿河原−静岡−名古屋−富山−魚津)

朝8時にホテルを出発し、途中のマクドナルドでソーセージエッグマフィンセットを注文し食べ、駅に着いたのが8時30分。特急ひだが入線するのは11番線なので、そこにあがると、ちょうど85系ひだが入線して来た。念願の「ワイドビューひだ」である。富山に住んでいたころに富山駅に行くたびに「乗りテー」と思っていた列車なのですごくうれしい。ディーゼルの黒煙を上げる姿が頼もしい。富山までの旅が楽しみである。
8時43分、定刻どおり名古屋駅を出発した。岐阜までの17分は進行方向が逆になる。つまり後ろ向きに走行するのである。高山線に入るのにバックして入らなくちゃいけないのであらかじめ逆に走るらしい。車内放送でその旨2回放送された。
走り始めると非常に快適な走りをする。気動車なのでエンジン音が車内に響くが、その音が逆に心地よい。加速の音、減速の音、とても気持ちがいい。この調子だと、いつものように寝てしまう可能性が高い。今日は風光明媚な高山線を行くのである。寝てしまってはもったいないと気合を入れなおす私である。
岐阜に到着すると予告どおり進行方向が変わった。やはり進行方向と同じ向きに走るほうがいい。
車内の様子を少し紹介。座席は床が一段高くなったところに取り付けられていて、観光バスのハイデッカーと同じような目的で取り付けられていると思われる。窓の高さも一メートルくらいあるだろうかとっても大きい窓である。今までに乗ったことのある列車の中では最大かもしれない。シートは大きくリクライニングするゆったりサイズ。そして、この座席にもフットレストがあった。JR西日本フットレストがお好き?
高山線といえばずいぶん前に富山から岐阜周りで東京に向かうという旅をしたときに普通列車に乗ったことがあった。そのときはあまりにも遅い高山線にずいぶんいらいらしたものだが、さすが特急、とばすとばす。多分結構な勾配を走っているのだと思うがそれを感じさせないパワフルぶり。さすがイギリス製(カミンズ製)エンジンを各車両2台も積んでいるキハ85系。力強い走りである。
美濃太田を過ぎたころから山岳路線といった感じの風景になってきた。川沿いを縫うように突っ走る。そして、ものすごく揺れる。最近乗ってきた列車はあまり揺れなかったので逆に新鮮である。こうやってキーボードを打っていると、たまにとてつもない揺れが起きるので打ち間違いをしてしまう。脱線するのではないかと思うくらいものすごい揺れに驚きまくってしまった。
飛水峡のあたりで、それを紹介する車内放送が流れた。真剣に聞かなかったので何を言っていたのかわからなかったのだが、おおよその趣旨は理解できた。
下呂に到着するころになると、通ったことがある道路、景色が見えてきた。車だとちょっといやな山道も列車だと快適であると改めて感じた。
下呂温泉の紹介が車内放送でされると、下呂に到着。怪我をしたしらさぎが温泉に使って直したという伝説が伝わっているそうだ。下呂温泉は日帰り入浴がめちゃくちゃ高いのでまだ入ったことがないのだが、いつか入ってみたいと思う。
日差しが強くなってきたのでカーテンをしめる、と、驚いた。む、紫色!こんな色のカーテン初めて見たっていう感じ。日差しが当たってとてもきれい。シートにあった色使いに感激。
紅葉がとってもきれいだ。杉がちょっと多めなので、完全な赤い森を見ることができるわけではないのだが、それが逆にきれいに見える。物事何事もバランスなのだ。
久々野駅通過、10時41分。対向路線にはキハ40系が行き違いのため停車中。キハ40系めちゃくちゃ遅かったという思い出が見たと同時によみがえってきた。そのときのレポートは書いていないと思うが、今でも思い出しながらかけそう。富山から高山線をとおり、名古屋に出て、東海道を東京まで戻った普通列車、根性旅行であった。
高山には10時51分に到着、後ろ側の7両を切り離し、前の3両だけになった。とはいっても走りにはまったく代わりはなし。軽くなったからといってスピードが上がるわけではない。
名古屋から隣の席が空いているのだが、どうやら高山でも座る人はいないようだ。安心してキーボードがたたけるというものだ。
高山を10時56分に出発。
と、ここで某人から電話があって、その内容が「豆腐屋さんが持っているラッパの名前はなに?」というものだった。はてさて、なんていうのだろうか。らっぱ?ぱーぷー?謎である。電波が入るところに入ったらインターネットで調べてみることにしよう。
ひだふるかわを過ぎると天気が怪しくなってきた。北陸の空といった感じである。もう山は越えたのであろう、天候が北陸よりになったようだ。ところどころ地面が濡れているので雨が降ったあとなのだろう。先ほどまでの快晴、すっきりさわやかから北陸独特の曇天模様に変わる。ああ、日本を縦断したのだと実感でき、面白い。旅はこうでないと。
デジカメを持っているので車内から何枚か撮っているのだが、こういうシチュエーションでデジカメは便利だと実感する。失敗してもすぐに消せるし、シャッターの音がしないので(ごく小さい音がするが)周囲に迷惑をかけることがない。まったくもってすばらしい時代になったものだ。私みたいな旅人にはうれしい限りである。さらに今回はパソコンに先日買ったばかりの大容量のバッテリーを装着しているので、列車に乗りながらパソコンでレポートすることができる。今まではザウルスの小さいキーボーデでちまちま打っていたので入力のしやすさがぜんぜん違う。その気になればこの場からホームページを更新することもできてしまう。ノートパソコンを買ってよかったと思う瞬間である。
車窓は相変わらず美しい山並みでまったく飽きない。山の中の川沿いを走る列車というのが私は好きなようだ。信越本線奥羽本線中央東線、そして高山線、山の中をぬうように走る列車、大好きである。
よく見ると、山の上のほうに雪が積もっているのが見える。もう秋も終わりかと少し残念な気がする。私は秋が大好きなのだ。
猪谷に11時45分到着。そろそろおなかが空いてきた。しかし車内販売はもう終了しているので到着まで我慢することにする。
そういえばあと30分で到着予定なのだが、いまだに山奥である。急激な下山になるのだろうか。
眼下には緑色の水が流れる川が流れ、赤い橋といい対比を見せている。すばらしい景色である。紅葉も見事。ただ、空が曇っているのでもう少し晴れていればと思うのは贅沢な望みだろうか。
山を下るとともにどんどん空は暗くなり、北陸らしさを演出してくれる。そう、この空が好きではないのだ。関東、太平洋の冬の快晴を見てしまうともう二度と富山には住めないという気がしてしまう。寒いのはそんなに苦手ではないのだが、この曇った空は苦手である。気が参る。
現在12時ちょうど。ようやく山を降りてきたという感じがする。突然ひらけたのでびっくりだ。越中八尾に停車、そして富山駅に12時18分到着。4時間近く乗っていたのだがすわり心地のいいシートと、すばらしい景色のおかげでまったく疲れていないようだ。とっても楽しいたびになった。帰りもこの路線、と行きたいところだが、そうもいかないだろうなあと思う。まだ帰りの予定は立てていないので、時刻表を買って計画を立ててみようと思う。

旅行データ 宿河原−静岡―名古屋−富山 乗車券(途中下車利用) 9560円

東京−静岡 新幹線自由席特急券 2410円

静岡−名古屋 新幹線自由席特急券 2410円

名古屋−富山 指定席特急券 2620円

チサンホテル名古屋 宿泊費 3900円