根性旅行記特別編 オペラ座の怪人の旅(二回目)2001/6/21(宿河原ー仙台ー宿河原)

◆宿河原ー仙台
本日の天気は思いっきり「雨」。それも、梅雨寒と呼ばれる寒い日である。
まぁ、電車で移動する旅なので雨が降っていても困ることはないのだが、やはり出発時には晴れていて欲しいものだ。
さて、今回の旅は前回に引き続き「オペラ座の怪人観劇の旅」である。一カ月に仙台に2回。それも、ミュージカルを見に行くということでみんなに「好きだね〜」と、奇異の目で見られているのだがそんなのはどうだっていい。見たいものを見たいときに見ることが出来るときに見る!が私のポリシーなのだ。
今回の観劇でオペラ座観劇は4回目。そろそろ物語の深いところを見ることが出来るようになる回数である。キャストなのだが、前回3回とも高井さんだったので今回は村さんを、と思っていたのだが、キャスト表を見るとどうやら今回も高井さんの模様。ちょっと残念。まぁ、カルロッタが違う人なのでいいかな。あまりミュージカルのことをここで書いてしまうと観劇日記で書くことがなくなりそうなのでここまでにしておこう。
前置きが長くなった。
宿河原駅を今回は7時30分に出発。毎度おなじみ南武線である。今日は木曜日、平日なのでやはり混んでいる。小田急井の頭線のラッシュのときに比べるとガラガラといった感じだが、今日は雨が降っていたので隣人の傘の雨粒が触れて極めて不快。やはり雨の日は嫌いだ。
電車の中では携帯ゲームで時間をつぶし、気が付けばもう川崎駅。跨線橋を渡り東海道線のホームに向かう。いつものように電光掲示板を見ると2分遅れとのこと。今日も遅れているのか・・・
予定通り2分遅れでやってきた列車に乗り込む。朝の東海導線は混むので好きじゃないのだが、今日はあまり混んでいない。よかった。
品川駅でほとんど降りてしまったのでそこからはがらがら。東京駅に快調に向かう。
東京駅には8時40分ころに到着し、すぐに新幹線のホームに向かった。今日は指定席を取ってあり列に並ばなくてもいいので気分が楽だ。連れとホームで待ち合わせをしているので分かりやすいように指定券に書いてある6号車付近で待つ。先発列車の併結部分を撮影している頃ようやく到着。自分が乗るMAXやまびこの顔を撮るためにホーム先端まで移動。この時点で出発3分前。
写真を撮り終えたころには発車のベルがなっていてあわてて2号車付近から飛び乗った。指定席を取っていたのにあわてることになってしまった。
せっかく自分の乗る車両から離れているとことから乗ったので、2階建車両の室内を撮影しながら自分の席に向かった。
今日乗っているこの車両は前回仙台駅で見送った新型2階建列車のE4系である。先代の2階建車両であるE1系の後継車両である。初めて乗るので楽しみだ。
自分の席にようやく到着。走り初めてだいぶだっていたのでもうすでに地下だった。座ってからリクライニングシートを倒そうとボタンを押し体重を後ろに預ける。が、倒れない。いくら後ろに押しても倒れないので不思議に思いボタンを見ると、そのボタンが2つある。よく調べればこのシートは座面と背もたれを別々に動かすことが出来るようだ。前に説明書きがあったのでそのとおりに操作。
すばらしい!
ゆったりとした座り心地に大満足なシートだ。シートピッチもかなり広く取ってあるので小柄な私には十分すぎるくらいである。ゆったりとした気分に浸る。
内装はすっきりとしたブルーにまとめられており、明るい照明に照らされさわやかな感じである。
大宮を過ぎるとワゴンサービス登場。いつものようにホットコーヒーを注文した。以前の旧Maxの時にはワゴンサービスはなかった。この新型に変わったことによってワゴンのサービスをすることが出来るようになったのだが、それはなぜか。
実はこの車両にはワゴン専用のエレベーターが備え付けられているのである。階段のところにそれはあるので興味がある方は今度乗ったときに観察してみればよいだろう。デザイン的にもよくできた(存在が目立たないようにうまくカム(も?)フラージュされている)エレベーターなので一見の価値はある。
気が付くと既に宇都宮。新幹線は速い。
それにしても乗り心地のよさには驚かされる。本当に2階にいるのかと疑ってしまうくらい揺れない。旧Maxの時には左右に揺さぶられる感覚がたまにあったのだが、今回は皆無。さすがに対向列車とのすれ違いのときには揺れるが、それ以外では静かで快適。見晴らしのよさもプラスされてすばらしい感覚である。
ちょっと一階席が気になったので席を離れて一階に向かった。
一階は2階とはシートの色調が違い暖色系でまとめられている。座ってみるとまず天井の高さと窓の位置の違いに気が付いた。天井はやはり少し低め。低いと言ってもある程度の高さがあるので窮屈間はない。窓の位置が2階よりも高い位置にある(2階席は座ったときにひじの当たりに窓の下端が来るのだが1階席は肩の辺りに来る)ので少し見上げる感じ。線路が近くに見えるのでスピード感を楽しむには1階の方が面白いだろう。
肝心の乗り心地だが、ほんの5分程度しか乗らなかったので正しい判断かどうか分からないが、2階と余り変わらない揺れ具合であった。なので、二階建新幹線に乗るときは2階をお勧めする。シートピッチなど、若干の違いがあったようだが座った際の空間を楽しむには2階の方がよいと判断した。まぁ、どちらを選んでも快適なことには違いない。どうやら新幹線嫌い病は完治したようだ。
さて、列車は郡山に到着。普通列車だと4時間かかるところを1時間30分で来てしまった。速い。
いつの間にか雨があがり視界が開けて来たので、2階席からの眺めは一層いい感じになった。
リクライニングを最大にしていたらどうも腰の具合が悪くなってきたので、改めて調整してみた。しっくり!それにしてもよくできたシートである。感心する。
福島駅では前に併結されていたつばさ号が先に出発するので5分程度停車。10時57分、定刻どおり福島を出発。先程より加速がゆるやかなのは気のせいだろうか?静かな出発だった。
そして、定刻11時21分、終点の仙台駅に到着。あっというまについてしまった気がする。さすが新幹線だ。速さと快適さにひたすら感心する往路であった。
さて、昼ご飯だが、今回は、前回仙台にきたときに食べられなかった「牛たん定食」を食べようと決めていた。
吉野家に行ってしまったミス(笑)を反省し、その隣にあった地下の飲み屋風のお店にはいって牛たん定食を頼み、待った。
これが900円か?!運ばれてきたものを見て驚いた。牛たんの塩焼き(連れはたれ)、とろろ、ご飯、みそ汁、漬け物、ホタテのあえもの、マグロのたたき?と豪勢なのにもかかわらずたった900円。安い。しかも、うまい。牛たん弁当が1000円したことを考えるとこの安さは非常に魅力的である。今度きたときにもこれを頼もう。
そして、地下鉄に乗り勾当台公園で降り、県民会館に向かった。
◆仙台ー宿河原
さて復路である。
復路は旅費を浮かせるために常磐線経由で帰ることにしてあったので、在来線ホームに向かった。
仙台駅ホーム5番線、私の乗り込むスーパーひたち号はまだきていない。11号車の指定なので、明るく「11」と光っている柱を目印にその付近に移動した。
18時過ぎ、盛岡方面から白い車体が入線してきた。そして目の前を通り過ぎ、はるか遠くで止まった。疑問符が頭の上に3つほど飛び出た。
松本駅での失敗と同じである(振り子電車の旅参照)。その明るく「11」と光っている場所とも、ホームに直接描かれた乗車目印とも全く違うところで停車したのである。一体何を信じて待っていればよいのだろうか。改めて乗車口のホームに描かれている表示を見ると「8号車」となっていた。謎である。指定席を取っておいてよかった。
さて、18時17分、その列車は出発した。白い車体、最高速度130キロの651系である。乗り込んだ感想だが、さすがにデビューから10年、くたびれた感じがする。往路で最新のE4系に乗ってしまったのも、その感覚を大きな物にしてしまった原因であろう。ところどころ塗装がはげた部分が目立つ。時代の流れを感じさせる。
常磐線にはフレッシュひたちという、新型車両も走っている。その新型車両をスーパーひたちにもと思うのだが、それは無理なのだろうか。最高速度が同じなので入れ替えは可能だと思うのだが。
仙台駅で「ぱいしゅー」というものを買ってきたのでそれを食べた。
文字通り、パイに包まれたシュークリームで、周りにつけられたフロストシュガーがぼろぼろこぼれて食べにくいったらありゃしない。紙袋を下に置いて「一生懸命」食べた。
この「パイシュー」どうやら「PATISSERIE雪苺娘」というチェーン店(甲府駅でも売っていた)の品らしい。隣にあの牛皮に包まれたラブリーなまんじゅうがあったことを思い出した。
あれも買っておけばよかった・・・
乗り心地の方だが、悪くない。というよりも、非常に良好。内装はくたびれているが、乗り心地はよい。自分が乗った車両は非電動車で静かなので(俗に「クハ」と呼ばれる車両、運転台がないとサハと呼ばれる)よく寝られそうだ。リクライニングシートを目一杯倒し、寝に入った。
夢を見た。子供が大騒ぎしミュージカルが中断してしまうという。
そこで起きたのだが、実際に子供が騒いでいた。子供というのはどうして同じ言葉を何度も繰り返し言うのだろうか。同じことを何度も言われるのが大嫌いな私には非常につらい時間になってしまった。
その子は暗いのにまだまだ元気で寝る気配がない。我慢である。
ちょっと腰の調子がよくなかったので散歩がてら電動車(モハ)の車両に移ってみた。やはりモーターがあるせいで少し騒がしい。でも、スピード感がでてそれもいいかなと思う。喫煙車だったので煙かったが、思ったほどじゃない。よく見ると車両に空気清浄機が3台も付けられていた。たばこを吸う人も他人の煙はやはり迷惑だったということだろう。
いわきに到着。前方に併結をするというのでいったん停車後に再び前進。軽い衝撃と共に併結は完了したようだ。と、ほぼ同時に車内の明かりがいったん消えた。セクションだろうか?どこかの駅では駅で停車している状態で交流と直流を切りかえるという。それがここ「いわき」だったかどうかはわからないが、多分そうだろう。まもなく明かりと送風が戻った。
そして、水戸に到着。前回水戸にきたのはどのくらい前のことだろうか。高校生の時に吹奏楽の関東大会で訪れた記憶があるのでもう10年近く前のことになるのだろう。
水戸といえば、関東大会の際、宿泊したホテルで納豆がでて、それを無理矢理食べたら意外においしくてそれ以来納豆嫌いが直ったという思い出の地でもある。同時に、暗いところで食事をするのが大嫌いになった地でもある。なんにしろ思い出の地だ。
その、水戸を出発すると今までの走りはなんだったのだと思うほどスピードが上がった。正面の電光掲示板に「ただいま130キロで走行中」との表示がでている。なるほど、130キロで走行できるのは水戸からのようである。レールもロングレールになっているようで、速度が上がった割には騒音も振動も先ほどのレベルを保っている。快適である。
電動車の様子がまた気になったので移ってみた。やはりである。モーターの音がさらに快いものになっていた。ぎゅーんとなるモーターの音が何とも気持ちいい。しばらくその音を堪能したあと自分の席に戻った。
常磐線を快走、気づけばすでに日暮里。もうすぐに上野に到着である。同乗の連れは長い間電車に乗るのは苦手らしく、もうすでにぐったりである。
私の場合電車に12時間乗ることもあるのでたった4時間なんてあっという間、まだまだ乗っていたいぐらいである。そう伝えるとあんたはおかしいと言われてしまった。そうかもしれない。
22時34分、上野駅のホームに到着。疲れなかったというと嘘になるが、先ほど書いたとおり4時間の乗車は物足りないものであった。やはり私は生粋の鉄道ファンであるのだと自覚した。
そのまま京浜東北線のホームに向かい、東京駅に向かい、そこで東海道線に乗り換え川崎駅へ。
跨線橋を渡り嫌いな南武線に乗り込み宿河原に到着。時刻は23時40分をまわっていた。
今日のオペラ座の怪人は、私が見た全4回の中で一番よかったし、牛たん定食はおいしかったし、鉄道での移動もあまりストレスを感じないものだったので非常によい旅になったと思う。また同じような旅行をしてみたい。そろそろ18切符が発売されるので次は貧乏根性旅行記になると思うが。

                                                                                                                                                              • -


旅行データ 2001.6.21 牛たん定食 900円