エリザベート

実は前回の観劇で今回は終わりにしようと思っていた私。ところが悪魔の声か、はたまた天使の声か、チケットを譲っていただける方が現れた(毎度お世話になっております)のでありがたく頂戴し、見てきた次第であります。もう一度禅さんが見たいと思っていたのでちょうどよかったのです。
というわけで、見てまいりました、4回目のエリザベート。まーとにかく今期のエリザベートの注目は禅さんフランツ!「素晴らしかった」のであります。前回も書きましたが若いフランツ、お年寄りのフランツ、完全に演じ分けていることがわかるし、声色も変えてるし、と、見ていて気持ちのよいフランツでした。そして、また書いてしまいますが悪夢のシーンの憔悴しきったフランツが「我が妻だ!」と狼狽するシーン、あと100回くらいは見てみたい気分になる大好きなシーンになりました。今回のヴァージョンはCDにならないですかね。ほんと、素晴らしいフランツに感謝感謝です。
初風ゾフィーさまも今期からとても印象深い役になりました。例の逝去ソロの直前のチェロの前奏だけでちょっとうるうるきてしまうようになってしまいましたよ。ほんといい曲です。(それにしてもなぜゾフィーさんはトート閣下に迎えに来てもらえないんですかね。お年よりはお嫌い?トート閣下)今回のヴァージョンではこの二つの場面が特にお気に入りになりました。ぜひとも来年のエリザでも残していただいてまた泣きたいな、と。
浦井ルドルフ、前回よりも高音がのびていてまさに「理想」の「聞きたかった」ルドルフを聞かせてくれました。ルドルフのシーンってほんと少ないですよね。もう2倍ほど声を聞いていたいのにあっという間に死んでしまう(笑)もう少し生きながらえさせてやって欲しいと思うのはルドルフファンだからでしょうか。そうそう、ルドルフといえば子役について全く触れていませんでした。前回3公演は苫篠さんで今回は川綱さん。結局全員は見ることが出来ませんでした。ん?これは地方公演も行けという事でしょうか・・・見ることの出来た二人ともかわいかった。地球儀の上で回されることも無かったのでみていてつらいことも無かったし安心してみてられました。「猫を殺した」時の表情が二人とも違っていて面白かったですね。小さいながらも演技を考えてるんだなぁと感心しました。さすがプロ。
そして、山口さん。いうことは何もないですね、素晴らしいの一言。うーん、一言じゃだめか、素晴らしい、麗しい、そして、美しい。最後のダンスはもちろん素晴らしいのですが、ルドルフとのデュエット、闇が広がるなんかは山口さんの声量からすれば浦井さんなんか潰してしまうくらい余裕そうなのに、きっちり抑えてきれいに聞こえるように歌っていたところなんてブラボーです。そういえば、今日のカーテンコール、「ゆーいちろー」という野太い声が聞こえたのには驚き。ちょっと自分も叫んでみたかったかも。
そんなこんなで東京公演は明日で終了。地方公演になるわけですが・・・うーん、やっぱりいくのか?それよりもサイゴン始まるし。悩むところではあります。