根性旅行記特別編 みのりの旅 2001/10/7  (高田−新潟−東京)

今回の旅は昨日長野新幹線で高田まで来たので、帰りは長岡経由で帰ってみよう、そう、輪を書くようにぐるっと回ってみようという思いつきの旅である。「みのり」号が12月でラストランということで興味があったのでちょうどよかった。
前日に友人の結婚式があって、その日のうちには帰ることが出来なかったので泊まった高田駅のすぐ近くにあるマンテンホテルに一泊し、そこを9時10分に出て駅に到着したのが9時15分。ホームを目指す。
それにしても高田駅の変わりようには驚いた。6年前にみていた当時の面影はみじんもない。直江津駅が橋上化したときも驚いたがそれ以上の驚き。駅の入り口には桜をモチーフにしたステンドグラス。全体のイメージはお城といった感じか。グレーを基調としたなかなかおしゃれな外観である。ただ、地元の人間には評判がよくないらしい。「みてよ、あれ」といった感じで話題になるのである。私は結構「いけてる」デザインだと思うのだが。
さて、その駅舎にはコンビニや居酒屋も併設されて、なかなか近代化されている。ところが、だ。あれだけバリアフリーが叫ばれているのにエレベーター、エスカレーターの設備がない。隣のホームに渡るときには必ず跨線橋を渡らなくてはいけないのに、これでは足腰の弱い人には大変である。実際、つえをついたおじいさんが苦労して登っていた。そう、「登って」いたのだ。早くエレベーターなどを設置しないと見た目だけの改築として酷評されるだろう。早急の対策を望む。
今回は土日切符の特典で指定席を取れたので、その指定車両、1号車の札を探しホームを歩いた。1号車は一番長野よりの最後尾の車両だった。これは列車を撮影するのに都合がいいのでちょっと嬉しい。
9時26分、2番線ホームに「みのり」号が入線してきた。デジカメで撮影し(残念なことにそのときに撮影した画像は消えてしまっていた)、白線の後ろに下がった。みのり号は確か国鉄色(肌色に赤いライン)だと思っていたのだが、今回はあさま色だった。かなり残念。というのは、あさま色ということは信越リレー妙高号で使用している車両を流用している可能性が高いから。で、思った通りその車両だったようだ。頭があたる部分にカバーがつけられているだけでそのほかに違いを見つけられない。指定席車両の特典のグレードアップ車を期待していたので残念だ。自分の座席1号車2番Aの座席に行くと先客がいた。まあよくあることなので驚くこともなくすぐに替わってもらった。先客がいたシート・・・生暖かくて私は嫌いだ。
高田駅を定刻27分に出発し、ほどなく直江津に到着。長野からのっていたであろう乗客ほとんどが降りてしまい車内はガラガラ。こりゃあ12月でなくなるのも無理はないと思ってしまった。直江津を出ると荒川、保倉川と二つの川をまたぎ柿崎に向かう。保倉川、懐かしい。久しぶりに「保倉」という単語を見たよ。私は保倉小学校卒業、あぁ懐かしい。
柿崎に停車後、柏崎に停まった。越後線だったか、向かい側に白地に明るい緑色のラインの入った車両が停車している、そういえばその路線にまだ乗っていない。また今度乗りに来よう。
次は長岡とのアナウンスがあった。え、もう?という感覚である。到着時刻をみると10時26分今はまだ10時5分。まだ20分ある。あぁびっくりした。
今日はさわやかな秋空でとっても景色がよいのでうきうきである。おぉそうだ、書くのを忘れていた。柿崎を過ぎた辺りだっただろうか。車内販売が来たので400円を用意してホットコーヒーを注文した。すると、300円ですと言われてしまった。100円安くてラッキー。そういえば新幹線以外では300円だったかも。
トンネルを入ったり出たりしながら日本海沿いを走るこの路線、あまりにきれいなので車内から何枚か撮影してみた。うーん、失敗か撮れていなかった・・・
古い車両を使っているとはいえ、この列車は特急。なかなか快適な旅である。快適すぎて降りるのが惜しくなってきた。そこでとんでもない行動を起こしてしまうのが鉄道ファンの悪い癖。長岡駅に到着したときに何をしたか、そう、自由席に移っちゃいましたわ。いったんデッキに出て降りる準備をしたのだが、終点まで乗っちまえと前の車両へ。長岡からの新幹線の指定席、3列シートの窓側をとっていたので、その隣の席の人は東京まで空席になっているのを見て腹立たしく思ったに違いない。申し訳ない。
さて、自由席に移って、旅を続けよう。シートはやはり指定席と変わらず。同じ海沿い窓側に座れたので景色も堪能出来そうだ。長岡、新潟間はこんな機会でもないとめったに乗れない区間なのでなんか嬉しい。こんなふうに思うのもマニアの証拠なのだろうか。まあ、最近は自分はマニアになりつつあると自覚し始めているので(もう十分にマニアだともいわれているが)いいのだが・・・
さて、長岡を出て数十分、もう新潟に着いてしまった。ホームに降りると白新線だろうか、気動車のエンジン音が響いていた。気動車を見るとどうしてもときめいてしまう。気動車ふぇち?とにかく「乗りたい」気持ちが強くて、しかも時間が十分にあるので乗ってしまおうかと思い時刻表でルート確認をして見たのだが、自分の欲求を満たす乗り継ぎ(もう、こう考えることがマニアなのだろう)を見つけることが出来ず断念、残念。
先程白新線ルートを調べると同時に次に乗る新幹線を調べていたのでその切符を買いに緑の窓口に向かった。緑の窓口には、新幹線の空席案内板が出ていた。次に乗る予定のMaxあさひ号は2階の指定席が満席のようだ。ふむ、一階と二階別々に表示されるのは便利である。今回は一階席でゆったりと東京に向かうとしよう。一階席窓側を確保することが出来たので、発車時刻まで新潟駅をぶらぶら。そこで、最近のマイブームであるお店を発見してしまったので、入店。トレイを持って陳列された商品を物色。うーん、どいつもこいつもつやつやピチピチでおいしそう、うひうひ・・・別に変態おやぢになってしまったわけではない。「ヴィ デ フランス」というパン屋に入店してパンを選んでいるだけである。決してその窓越しに見える女子高生を見ていたわけではないのである。ホントなのである。ここのパンはジューシーで味が濃いので超お気に入りなお店。ふわふわ卵のパン、フレンチトースト、カレーパンを選びお会計に。一個100円強と、決して安いお店ではないのだが、あのジューシーなパンは癖になる味である。まだ食べたことがない方はチェーン店で全国にあるようなのでどうぞお試しあれ。特にパンの表面にパン粉がかりっとかかっているシリーズが絶品である。噛んだ瞬間にじゅわっと広がる美味さ。うーん、じゅうしい!
そんなこんなで時間になったので新潟駅ホームに戻った。まだ口の中はあの幸せな感覚のままである。いい感じ。次に乗る新幹線はMaxあさひ。E1系という、全部の車両が二階建の新幹線の元祖である。ホームに上がると既に入線していて、車内清掃中だった。ホームで直にこうやって見るとその大きさにひたすら驚く。まるで壁である。
清掃が終わったようなので、先程の指定券に記載された席に向かう。一番最初に入ったのでまだだれも乗っていなくて、これはチャンスと車内の様子を撮影。一階席なのでホームがちょうど目の高さにある。かなり奇妙な光景でおもしろい。
シートに座ると、足元の広さにびっくりである。身長164センチの私には十分すぎる広さで、足を延ばし切っても足の先は前のシートに当たらない。これならかなりリラックスして東京に向かえそうだ。
出発してしばらくすると、変わり映えのない景色(コンクリートの壁しか見えない)、静かな車内、快適なシートと、寝るには最高の環境がそろい、すぐに寝てしまった。気づいたらもう既に大宮駅に着いていた。大宮駅でスカートをはいた女子高生が窓の横を通過・・・いーえ、決して見えるかもとか思ってのぞいたりはしていませんってば。
大宮からは埼京線の隣をほどよい速さで進み、間もなく上野駅に到着。地下4階のホームで、新幹線の東京駅が開業するまではよく行ったホームである。今はその時の盛況振りがウソのようで誰もいないホームなのではないかと思うくらいガラガラになってしまっている。何人かは降りたようだがやはり東京駅の方が何かと便利なのだろう、車内の客はほとんど東京駅まで向かうようだ。
そして、東京駅に到着。
あっという間についてしまったので何か物足りないが、ここはこれ以上乗るのをあきらめて、素直に帰ることにする・・・と、思ったのだが、有楽町の日生劇場によって11月のジキルとハイドのチケットを受け取りに行くことにした。山の手線に乗って有楽町で下車。日生劇場によりチケットを受け取り有楽町に戻ってきた。東海道線に乗りたいので東京駅に戻り、東海道線に乗り、川崎へ向かい、南武線に乗って家へ帰った。
18切符の旅もいいのだが、今回使った土日切符も自由度が高く安いのでなかなか面白い。切符の有効範囲内ならばどんな列車にも乗れるし、どこでも降りることが出来る。気ままな旅をしてみたいという方は土日切符を買い、どこかで一泊する旅をしてみたらどうだろうか。かなりおすすめである。
ガイドが必要ならばいつでもお供します、交通費が出るならば(笑)

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旅行データ 土日切符(¥16000) 車内販売のコーヒー(¥300) パンとコーヒー(約800円)