根性旅行記 広島編(Cat'sの旅) 宿河原〜広島 2001/9/6〜8


今回の旅は題して「キャッツの旅」!

まーたミュージカルかよ、今度はどこに行くのかとお思いの方もいらっしゃるでしょう。前回はオペラ座の怪人を見に仙台へ。
さて今回は?というと、大阪なのである。ミュージカルは6日のソワレにある。今日は5日。そう、前泊でどこか遠くに行って、6日の朝に出発し大阪入りしようという計画。大阪は18切符で行ったとしてもたった8時間程度でついてしまう18切符旅行では比較的楽なルート。だったらとことん乗ってもっと西へと思い、目的地は広島に決定。そこでお好み焼きを食べ、次の日に大阪でお好み焼きを食べようという計画である。

朝5時29分発の南武線に乗り込み席に座る。そして南武線はサクサクっと川崎駅に到着。毎度おなじみ跨線橋を渡り東海道線のホームに。ただ今回は北に向かわず反対の静岡方面に乗るのでちょっとわくわく。こっち方面はすごく久しぶりだ。

6時5分。静岡行きの列車が入線してきた。どうやら今回は遅れていないらしい。(最近レポートを書くときに遅れてくることが多かったので心配だったのだ)
列車は113系、短い8両編成。車内を見回すと4人座れるボックスシートを荷物で占領し2人だけで乗っているのが目立つ。駅間ではそれでいいが、せめて駅に到着したときには荷物をどける心遣いが欲しい。
車内を見て他に気づいたのだが古い113系なのだが窓に若干手が加えられていて開けることができないようになっていた。わにぐちの両方いっぺんに操作しないとうまくいかないあれである。クーラーが配備されたかわりに窓から駅弁を買うことができなくなってさみしい思いをしている人もいるのではないだろうか。いないか。
それにしてもいい天気だ。朝日が背中に当たってちょうどいい温度加減。先ほど川崎駅で待っているときに買った「大清水緑茶」、つまりJRブランドの緑茶をちびちび飲みながらまったりとシートに体を預ける。ホント、いい感じだ。
小田原、国府津と大きめの駅の到着する度に中、高校生が乗り込み、そして降りて行く。通学時間とちょうど重なったためだろう。車内には女子高校生の黄色い声が響く。湯河原辺りまでは比較的空いていたのだが熱海を過ぎるころにはドア付近にはスカートと太ももの群れがちらちら。セーラー服の襟に星がついている制服があった。すけべ?どうせエロおやじですよっ(笑)

興津には定刻8時43分に到着。興津川が流れるあの興津である。中学生のときに清水市の中学生と交換留学のようなものがあって、その際に清水市の歌を歌う機会があり、そのときに出てきた興津。なぜか、なつかしい気がする。
乗り換えのため一度降りてホームで背伸び。天気がいいので気持ちがいい。ホーム、駅舎と一回りし、次の列車のホームに。すでにホームには211系が停車していた。中をのぞくとだーれもいない。これは珍しいと車内を撮影。そして、鉄道ファンの指定席、全面展望を望める先頭車両に席を確保。一番前の席はシルバーシートだったのでその後ろに腰を下ろした。浜松行きの列車は9時12分にスルリと発車。浜松まで約1時間30分。のんびりといこう。
静岡で6分停車。その間に持参したぴりからポテトパンとコーンスティックをほうばる。うまし。賞味期限切れなのだが・・・
静岡を出発するまではずっと山側ばかり見ていたのでここまで来て初めて海を見ることができた。次に再び山側に目を移すが相変わらず富士山は見えない。いったいどこまで行けば見られるのだろうか。そんなことを考えながらボーッとしているといつの間にか眠っていたので気が付いたら浜松に到着。向かい側のホームに停車中だった同じく211系岐阜行きに乗車。今度は座れなかったので立って行くことにする。運転席の後ろ側に立ったので速度計が見える。110km/h出ているようだ。かなり長い直線を駆け抜ける。気持ちがいい。

気分がいいうちに11時14分、豊橋に到着。次の列車は47分。ちょっと時間があるので駅の外に出てみた。路面電車を発見。写真を、と思ってカメラを探すがすぐには見つからずベストショットを逃してしまった。残念。ほんとはスターバックスを探していたのだが見つからなかったのでローソンでお気に入りのローソンミルクティーを購入。これがうまいんだな。そして駅に戻り、入線していた313系新快速大垣行きに乗車。

11時47分、定刻に発車。この車両新しいだけに今までのってきたのとは別次元の走り。静かで揺れず、そして速い。転換式クロスシートなので進行方向に向かって座れたのでちょっと豪華な感じ。まるで特急のような快適な乗り心地である。
ふと外を見ると先ほどのお茶畑に変わって田園風景が広がっていた。よく見ると稲穂がたれている。そういえばもう9月だったなと実感。

大垣には13時8分、あっと言う間に到着。というのは快適なので寝てしまったから。蒲郡を越えてからの記憶がほとんど無いのですぐに寝てしまったらしい。大垣では6分の待ち合わせ。13時15分の発車。
大垣駅を13時15分に発車。車両は先ほどと同じ313系。今度も座れなくてちょっと残念だったのだが、運転席直後の区画に立つことができた。じっくりと運転操作を見ようではないか。
運転台は左にマスコン、ブレーキ一体型のワンハンドルタイプ。右奥には扉の開閉状況等を表示するディスプレイがあり、その上に運転時間の表がある。その表を見ながら駅に到着する時刻を比べると±5秒程度しかない。さすが。
あと、運転操作で知らなかったのだが、定速ボタンなるものがあり、それを押すとその時点の速度が保たれる模様。かなり多用していたので便利なのだろう。
そんな風に興味津々で見ているうちに米原に到着。次に乗ると姫路まで降りないのでトイレに行っておきたい。急いで階段を駆け上がりトイレに行ってホームに帰ってくるとちょうど姫路行きが入線してきた。車両はJR西日本自慢の223系。通勤タイプにもかかわらず最高速度130km/hを誇る。

13時56分、米原を出発し、一気に加速。先程よりも、もっと速い感じがする。130km/h出しているのだろうか。
到着予定時刻は16時12分。たった2時間ちょっとで姫路までついてしまう。普通列車なのに恐るべきスピードである。
席に座ってしばらくするとおなかがすいてどうしようもなくなってきた。しかし、到着は16時すぎである。あと2時間、つ、つらいかも・・・
現在座っているこの席、実は優先座席なので非常に居心地が悪い。今はまだ空席があるので大丈夫だがいずれ譲らないといけなくなるだろう。京都で何人か降りるだろうからその時に移るとしよう。
琵琶湖を見ようと思っていたのだが、いつの間にか琵琶湖の端の野洲まできてしまっていた。もう見られない、残念。
草津でお年寄りがどわっと乗ってきたのでついに座っていられず先頭車両だったので運転席後ろの補助席に向かった。既に先客がいたのでスピードメーターを見ることができない通路側になってしまったが、まあよい。さっきの席で視線に耐えるよりは気が楽である。
隣に先に座っていた男性、やはり私と同じ鉄道ファンらしい。途中で立ち上がって運転席をのぞき込んでいる。同じように私ものぞき込んでみた。異様な二人組み誕生である(笑)

大津をすぎると残念なことに運転席の後ろのカーテンが閉じられてしまった。後ろの二人が気になったのだろうかっていうのは冗談で、大津のあとのトンネルのためだろう。かなり長いトンネルだった。

京都で予想通り入れ替えがあったので座ることができた。姫路までこの席でまったりと行こう。
左側を広島行きの新幹線がすすすっと追い抜いていった。あれに乗ればこっちが姫路に着くころには広島に到着しているだろう。うらやましく思ったが、普通列車ならではの楽しみもいろいろあるのでこの列車でいいのである。まったりなのである。

さて、関西に入ってから少し気になった言葉があったので紹介したい。
今乗っている列車は関東で普通に言っているように言うと「新快速姫路行き」なのだが、こちらでは「新快速電車姫路行き」と言っている。「電車」と、つけるかつけないかの微妙な差なのだが、ちょっと聞いていて違和感を感じたのである。そういえば以前大阪に来たときにも「阪神電車」と聞いて違和感を感じたのであった。皆さんはどうであろうか。

神戸を過ぎると、私の未乗車区間に入った。列車進行方向左側に広がる瀬戸内海と、そこに浮かぶ船、点在する島、吊り橋。美しいじゃないですか。感動。舞子駅の頭上にかかる吊り橋、おおきいねえ。実物を見るとホント、大きさがよく分かる。
あと、景色もすばらしいが、米原から出てずっと乗り続けているこの列車も素晴らしい。速いってば!さっきからずっとトップスピードを維持したまま走っている。駅構内も減速する事なく走り抜けるので、ホームで待っている人はひやひやじゃないだろうか。その辺心配である。JR西日本の力をいやというほどあじわらせられたこの列車も終点、姫路に到着。トイレによって次の糸崎行きに乗り込んだ。
車両は115(116?)系。この辺りの車両には詳しくないのでよく分からないのだが、恐らく東海道線の113系と、同系列だろう。シートはセミクロスシート。私はそのロングシート部分に座った。

そろそろ乗車時間が10時間になる。腰の辺りがどうも落ち着かない。広島まであと3時間もあるのに耐えられるだろうか。
あと、忘れていた空腹感が復活したのもつらい。朝にぴりからぽてとパンを食べたっきりなのでもう胃の中は完全に空っぽである。腹へったぁ。

17時54分、ようやく岡山に到着。隣に大きな人が座っていて自分のテリトリーを容赦なく侵略してくるので腰から下が痛い。一度立って背伸びがしたいがどばっと岡山から乗り込んで来たのでその機会は失われた。糸崎まであと約1時間。我慢である。

倉敷を過ぎたころだろうか。乗り込んで来た高校生たちを見て驚いた。何と、自分と同じシャツを着ているのである。紺と白と赤の千鳥格子の半袖のシャツで、私のシャツの柄の方が若干(とは言っても1ミリ位しか違わない)大きい。彼らも同じ事を思っていたらしく、気にしているのがよく分かる。なので、おもいきって話しかけてみた。聞くところによると、本郷学園という中高一貫の学校らしい。同じく驚いた、とのことだった。その学校の制服はシャツはそれでズボンは黄土色のチノパンである。実は私の鞄にはほぼ同じデザイン、色のチノパンが入っている。今日の朝、それをはいていたらと思うとぞっとする。自分たちの制服と同じ格好をした24歳が乗り込んだ車内にいたらどう思うだろうか。不気味に見えるだろう。もしかしたら変態に思われていたかもしれない。黒のパンツを選んでほんとによかった。ちょっとドキドキした。

さて、列車は着実に進み、ようやく糸崎に到着。長かった。。。
ホームに降りると目の前に広島行きが停車中。こちらの列車が2分ほど遅れたので出発せずに待っていたようだ。乗り込むと転換クロスシート(嬉)ようやく進行方向に向かって座ることができる。幸い席も空いていたので腰をいたわりながら座った。
車両はまたも115系。車体色は俗に福知山色と呼ばれるグレーが主体の塗り分けがされている。車内は今日乗ったこの系列の車両はみんな同じような感じ。変わり映えしない。

さて、朝5時29分に宿河原を出発し、ようやく最後の列車である。乗り換え8回、15時間30分の旅がようやく終わろうとしている。疲れたが感無量である。18切符一日分、2300円でこんなところまできてしまった。その気分が楽しいのである。その道中の景色の移り変わりが感動するのである。これだから旅はやめられない。

20時42分、広島駅についに到着。もう少し無理をすれば小郡まで行けるのだが、広島でお好み焼きを食べるという目的があるのでここで降りることにする。少々もったいない気がするが仕方がない。それよりもあした夕方までに大阪に戻らなくてはならないのであまり無茶はできないのである。今回の旅の目的は大阪でミュージカル「Cat's」を見ること。なので、おしまい。

さーて、お好み焼きだ!と、駅ビル内のお好み焼き屋に直行、「ソバタマダブル」を注文。なかなかおいしかった。その後、コンビニでアイスとビールを買いホテルに向かい、広島までの旅は終了。明日に備え早めに寝た。

根性旅行記 広島編2に続く

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旅行データ 広島風お好み焼き(麓ちゃん) そば卵大盛 780円 宿泊 広島シティホテル シングル 6090円(ドライヤー、ウォシュレット)