根性旅行記特別編 オペラ座の怪人の旅(一回目の二日目)2001/6/2.3 (山形ー仙台ー宿河原)

◆山形ー仙台
朝7時、すっきりと目覚めたのでカーテンを開け外を見る。本日山形は快晴である。なんと気持ちのよい朝だろうか。富山のホテルから見たときの数倍気持ちがいい朝である。
泊まったホテルは「ホテル山形」という駅の真ん前にあるホテルであった。部屋の設備はというと、あまりほめられたものではない(お湯の量が少ない、ドライヤーが備え付けではない、換気がよくない)のだが、立地条件がそれらを打ち消してくれる。今日最初に乗る列車は仙山線、9時1分発ホリデー快速仙台行きである。8時半にチェックアウトの処理をしてホテルを出た。
目の前にみすどがあったのでそこによってフレンチクルーらーとゴーダチーズサンドを買い駅に向かった。
ホームには既に入線していた。形式は718−27。初めて乗る形式である。この形式からこの車両が交流電気を使って走ることが分かる。
列車に乗り込むとちょうど運転席の直後に空席を見つけた。私は鉄道ファンである。もちろんその席を確保した。大きなガラスなので全面展望は抜群である。仙台までの旅が楽しくなりそうだ。
隣にフルーツ線?(あとで調べよう)が入線してきた。左沢行きである。左沢、あてらざわと読むらしい。左にはあてらと言う読みがあるということを初めて知った。気動車なのでうるさい。まぁ、そこが好きなのだけれど。
定刻9時1分。山形駅を出発。仙山線の旅が始まる。
しばらくしたら子供が前に来た。私と同じ鉄道ファンだ。なぜか同じ仲間が来た感じでうれしい。
突然汽笛が鋭く鳴り響いた。何事だ!と前を見ると老婆が線路を横断しているではないか。危ない!列車は急減速。目の前で惨劇が起こるという最悪な事態は免れることが出来た。
踏切ではないところで横断することは日常茶飯事なのだろう。それにしても驚いた。心臓に悪い。でも、貴重な経験をさせてもらった。
天気が最高なので風景が昨日の奥羽本線に負けず劣らずのすばらしさ。日光が当たって輝く木々は本当に美しい。今日は日光が背中からあるのでまぶしくない。絶好の旅日和だ。
汽笛が頻発的になる、先ほどの事件もあったので改めて汽笛の重要性を感じさせられる。
さて、その汽笛。EとGisの組み合わせだ。その他にもHとか、Fisが聞こえるが、基本はこの2音だと思われる。リコーダーで試してみよう。
長いトンネルに入った。本当に長い。出口が見えるまでに2分くらいかかっただろうか。トンネルの出口が見えてくると、例の子供たち大騒ぎだ。ほほえましい。
車内(先頭車両)には18人ほど乗っている模様。先ほど一回目に止まった駅でかなりの人数が降りてしまったのでずいぶんと空いている。
運転台を除くと大体60キロくらいの速度で走っているようだ。両渡り分岐機を速度を落として通過、特急が走っている路線ではないので一線スルー化はされていない。
八ツ森という駅を大きく左に曲がりながら通過。それにしてもかなりの山奥。こんなところに人家はあるのだろうか。気になる。
作並を通過。作並と言うと、あの作並温泉の作並だろうか?何にもないぞ、ここ。
西仙台を通過するころになるとだいぶ山を下りてきたという感じがする。速度も軒並み100キロをマークする。直線も増えてきた。相変わらず汽笛のなる回数が多い。直線でも鳴らすというのは、先ほどのような路線横断が多いということだろう。皆さん、踏切を使いましょう。
新たに3人目のお子様が登場。場所取り合戦勃発か?と思いきや、仲良く並んで前を見ているではないか。譲り合いの精神。見上げたものである。先ほどの二人組みのお子様の小さい方、眠くなったのか、ダウン。所詮お子様だなとにやり。
9時50分、北仙台に到着。対向列車の待ち合わせのため、1分ほど停車ののち、北仙台を出発。
そういえば先ほどの親子がいない。ここで降りてしまったようだ。会話がなかなか面白かった(的外れな会話がほとんど無かった。かなり勉強したのだろう)だけに残念だ。立派な鉄道ファンになるんだぞ。
終点仙台には9時58分にに到着、なかなか楽しい路線であった。

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◆仙台ー宿河原
オペラ座の怪人を、マチネ、ソワレと連続してみて、18時30分ころに終了。いろいろあって頭にきていた(観劇日記を参照)のですぐに仙台駅に向かい、お土産の笹カマボコを買い、帰ろうと新幹線のホームに入場した。
むむっ!牛たん弁当発見。即購入。例の、紐を引くと温まるやつである。車内で食べるのが楽しみだ。
指定席を取ったのが20時10分発のやまびこ。まだまだ時間があるのでそれには乗らずに次に来る列車に乗ろうと思い、自由席の車両の方に向かった。次は19時26分発のMAXやまびこか、36分発のやまびこ。MAXは停車駅が多いのできっとあとの列車に抜かれるだろうと推測し、36分発の列車の自由席の列を探した。見ると、予想外に並んでいる。座るのは難しいだろうと思ったので、自由席はやっぱりやめて、おとなしくとってある指定席に乗ることにした。
時間が空いたので、一度改札を出て、時間がつぶせそうなところを探す。あった、書店。
趣味に関する本をしばらく読んでいるともう20時。すぐにホームに戻った。
ほぼ同時にやまびこ号が入線してきた。やまびこ、こまち号なので、自分の乗る車両は来るときには選ばなかったE2系である。行きと帰りで同じ列車に乗り、違う車両に乗れるとは。マニア冥利に尽きる。(使い方あってるかな?)
E2系は、長野新幹線で何度も乗っているので乗り心地の予想はつくが、あちらは最高速度260キロ、こちらは275キロ。プラス15キロの差がどれほどの物なのか興味がある。堪能しよう。
堪能と言えば、牛たん弁当。しっかり堪能した。胡椒のきいたスライスされた牛たんが5枚麦飯の上に乗せてあり、牛たんのコリコリとした食感がこれまた絶妙。おいしかった。
満腹なのと、疲れからか猛烈な眠気がきたので、今回生レポートはここまでで終了とする。あとは家に帰ってから思い出しながら書くとしよう。
予定通り東京駅に到着。よく寝た。荷物を足元において置いたため、十分に足のばせなかったせいか、足にしびれがきていた。立ち上がって乗降口にきたところでよろけてひだりひじをもろにぶつけた。痛い。
新幹線ホームを抜け、東海道線のホームへ。車内清掃中のためまだ扉は開いていなかった。とにかく足が痛かったので(足を伸ばせなかったことよりも、仙台駅をむだに歩いたことの方が足の痛みの原因かもしれない)座りたかったのだが、我慢して入り口に並んだ。
間もなくして扉が開いたので、席に座った。眠い。川崎まで眠ろう。
そして、川崎に到着。南武線のホームに向かい、南武線に乗り込み、そして座った。そして、寝た。
もう、この二日間の強行軍で限界に達していたようだ。目的の駅まではあっと言う間だった。寝過ごさなくてよかった。
このようにして、土日切符を利用した旅が終わった。体力と、切符の機能を使い切った旅であった。ちなみに、土日切符を用いなかった場合3万円を越す行程であった。うまく使い切ったのではないかと思う。ミュージカル観劇という目的がなければ、さらにものすごい旅になったと思われる。また次の機会にそれは取っておこう。
以上で、土日切符使用の旅のレポートを終わる。

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旅行データ 2001.6.2-3 土日切符使用 交通費16,000円  牛たん弁当 1,000円 ホテル山形宿泊料 5,500円